SCANDAL

何かの手違いで、ユーモア禁止!みたいなことにはなって欲しくないな

 2020年2月12日に“SCANDAL”がプライベートレーベル“her”より第1弾アルバム『Kiss from the darkness』をリリース。アルバムには全11曲が収録。ボーカルのHARUNAは「自信をもって言います、まじで最高のやつです。4人のクリエイティブなエネルギーが大爆発してます」と今作がメンバーにとってかなりの意欲作であることを語っております。
 
 そして、今日のうたコラムでは、多くの楽曲で作詞を務めたドラムのRINAによる歌詞エッセイを3週に渡りお屆け!今回は第1弾に続く第2弾。今作の収録曲「A.M.D.K.J.」にまつわるお話です。彼女がとあるニュースを観ていて感じた気持ち、そこで改めて確認した自身の意思を綴っていただきました。

~第2弾歌詞エッセイ「A.M.D.K.J.」~

毎日テレビやネットニュースから様々な情報が流れてくる。中にはショッキングなものもあって、その度に遣る瀬無い気持ちになったりする。

ある番組で、女性蔑視と問題になっていた広告を取り上げて、タレントやコメンテーターがその広告やアーティストに関して議論する場面があった。私は、その広告に対して特別に嫌な感情は抱かなかったけれど、生活する環境やその人の経験、立場などによって傷つく人も居るよなぁと改めて思ったし、そのこと自體はとてもよく理解できた。

ディスカッションもヒートアップした終盤に、ある女性コメンテーターが「私はアートの世界のことは分からないし、何故この作家はこんな広告を作ったのか全く理解できない」と、言い放った。その強気な言い切りっぷりに、畫面越しに「うっ。」っと止まってしまった。なんだかシャットダウンされたような気分になった。

もしかしたらその女性も、問題になった広告を見て傷ついたひとりだったかもしれない。でも、分からないことを知ろうともしないまま否定していたのなら勿體ないなぁと思った。

曲やCDジャケット、アーティスト寫真など新しいものを作るときに、好き嫌いが分かれることも承知でギリギリを攻めたい気持ちになるときがある。変化球を投げたい訳ではないけれど、まだ試したことのない振り切った表現をしたいときがある。ニュース番組が終わったあと、なんとなくそんなことを思い浮かべていた。

何でもないような日常に刺激的な色付けをしたり、現実を突き付けて美化されたイメージを壊したりすることってポジティブなエネルギーのはずだ。もっと良く、もっと楽しく、新しくって気持ちの塊に思える。

「A.M.D.K.J.」(読み:あみだくじ)では、初めて喜怒哀楽の“怒”の部分を形に出來たと思う。なんていうか、冷靜に爆発している感じ。

生活していると大なり小なり誰にでも當たり前にあるべき感情が、これでやっと揃った感じがした。怒るって淒く體力がいる事だし、本気で大切にしているものがないと湧き上がりにくい感情だと思う。喜びや切なさだけではリアリティーが足りなくなってきたタイミングで、この曲が書けてスカッとした。

コンプライアンスの範囲がどんどん広がることで、違いを受け入れられる人が増えたり、誰もが生きやすい世の中になって欲しい。何かの手違いで、ユーモア禁止!みたいなことにはなって欲しくないなと思う。

<SCANDAL・RINA>

◆Album『Kiss from the darkness』
2020年2月12日発売
通常盤 VICL-65310 ¥3,000+tax
初回限定盤A VIZL-1706 ¥4,000+tax
初回限定盤B VIZL-1707 ¥3,800+tax
完全生産限定盤 VIZL-1708 ¥8,500+tax

<収録曲>
1. Tonight
2. マスターピース
3. Fuzzy
4. 最終兵器、君
5. ランドリーランドリー
6. NEON TOWN ESCAPE
7. セラミックブルー
8. 記念日
9. まばたき
10. A.M.D.K.J.
11. 月
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